ノルウェイジャン・ジャズシンガー Karin Krog、UKサックス奏者 John Surman、独トロンボニスト Albert Mangelsdorff、ベルジャン・ピアニスト Francy Boland、ダニッシュ・ベーシスト Niels-Henning Orsted Pedersen、スイス・ジャズドラマー Daniel Humair という、もう書くだけでお腹いっぱいなクセ強めアーティストが一堂に介した作品。欧州ジャズ名門 MPS Records からのリリース。69年。Herbie Hancock の名曲を Karin Krog がサイケデリックなヴォーカルで色付けるA1「Maiden Voyage」、儚くも力強いベースと語りかけるヴォーカルによるカヴァーA3「Here's That Rainy Day」、荒波のような押し引きB2「Open Space」、非現実な音声と向こう側なヴォイシングによる「侘び寂び」解釈B3「Ryoan-Ji」(「竜安寺」ですね)など全8曲。並いる強豪を押し退けて個性溢れるは、やはり Karin Krog。コンテンポラリーなジャズからアヴァンまでなんでも来い!なヴォーカリぜーションに一気に持っていかれます。最後の最後に素の笑いが聴けるのも何故か安心(聴けばわかります)。もちろん演奏は超一流。レアな日本盤です。